SPUR(シュプール)7月号町田樹さん対談(その1)

武田砂鉄さんとの対談、いい記事でしたね。また小さい字で・・・・
ページ数自体はさほど多くないけど、静かにゆっくりと、言葉を探しながら、というものだったそうで、時間はけっこう長くかかったのではないかと思います。
また、そうした様子も伝えてくれたことで、町田さんが、誠実に語ろうとしてくれていることが分かります。

振付法など、興味深いお話色々ありましたが、個人的に性差の話が特に印象深かったです。
以前、ジョン・カリーの今回の映画についての話で、性的マイノリティだった事については、そんなに関心はない、
そういう作品なら他にもあるし、色々論じられているし、的な発言に、いい意味で偏見がない人という感想を目にしましたが、たしかにそうなのだという事が、はっきりしたように思います。

私は、樹君は氷上の北島マヤとか言った覚えがあるけど、変化能力に驚いてきた。
「継ぐ者」では、緑のフリルをあしらった衣装、長めのヘアスタイルで、かといって女装しているとかいうわけでもなく、でもどことなくフェミニンで驚いた。
そんな樹君、見た事なかった。
女性っぽいというわけでもなく、むしろ妖精的というか、性別を超越した世界が広がっていた。

「ドン・キホーテ」では男性的(でも可愛い)、「ダブル・ビル」、「人間の条件」では、おそらくレディースの衣装で、やはり性別というのは感じさせなかった。

この性別という点で一番思い浮かぶのは、「あなたに逢いたくて」でしょうか。
衣装はパンツスタイルで、男性の衣装ですが、にも関わらず第一印象が「凄い!まっちーが乙女に見える!」でした。
その後、いやどうもこの歌詞の「あなた」を演じているのか。じゃあ男性なのかと思いましたが、たしかに男らしい箇所もあるのですが、女性としか思えない箇所もあり、混乱してました。

「町田樹の世界」でのクリスさんのこの作品についての所で、男と女を演じている、しかも一人で、と解釈し、町田君も伝わった事を喜んでいたとの事で、やっと腑に落ちました。
瞬時に見抜いたクリスさんはさすが。
公式で饒舌に色々語っているとはいえ、解釈の余白も残していてくれていたんだな。

また、「今日はこの表現で」みたいなことも言っていたようなので、日によって違っていたのかな。
女性ボーカルで、演者が男性とはいえ、いつも男と女だったとも限らないし、色々解釈の幅はありそうです。

町田君は、小柄で華奢な方ではあるけど、特に美形とかフェミニンな外見とかいうわけでもない、現役時代は思ってもみなかった、そんな中あそこまで多様な、町田樹自身も性別も超えた表現をしていたことに改めて感嘆しました。
いったん切ります。




この記事へのコメント

この記事へのトラックバック